誘爆の誘惑 ♪ ~ PROP DARTER i-WAKE ~ | Megabass-メガバス

FRESH VOICE

誘爆の誘惑 ♪ ~ PROP DARTER i-WAKE ~

 

中澤 新一郎

 

どうも!メガバススタッフの中澤です。

 

いよいよめっきり寒くなりまして、初冬を感じつつ竿を振る日々でございます。

が、この日は、たぶん基本的にはラッキーな朝で・・・

ポイントにはイナっ子が蠢いており、散発的ではありますがボイルも発生していて、とっても「オイシイ」状況でした。

初めは、KAGELOU 124Fをスローに巻いてれば、「間もなく水柱が立つだろう!」と簡単に考えていたのですが無反応・・・。

 

KAGELOUでは、「ざわつくベイトの中で存在感が薄いのか?」と思い、少しアピール強めのPROP DARTER i-WAKEのタダ巻きにて反応を伺うも、これも無視!?

 

もしや「ルアーのサイズ感にシビアなのか?」と勘ぐり。

KAGELOU 100Fやら、一気にサイズを落として「喰わせ」のつもりで寵愛するSWING HOTなんかを投じてネチネチと誘ってみるも・・・なしのつぶて。(笑)

「あれか?逃げ惑うイナっ子のスピード感が重要なのか!?」

とも考え、GIANT DOG-X SWを滑らせてみるも全無視・・・。

さすれば

「ああ・・・ボイルして『水面炸裂』と見せかけておいて、実は水中でしか食わないパターンね?」

などとCUTVIBを大小、リトリーブスピードは高速から低速、ついでにリフト&ファールなんかも織り交ぜたりなんかして反応を見るも、やはり何も起きず・・・

 

中澤 新一郎

 

依然としてベイトボールは浮き沈み。

30m程沖でベイトが飛び散ったかと思えば、突如5m程の位置で破裂音が発生し、それに慌てふためくベイトが四方八方に走り逃げるという状況・・・。

最終的に

「あれだ!?派手にベイトを追い掛け回していてパニック・アクションにしか反応しないやつだ?」

と、いよいよ縋るように伝家の宝刀『やけくそジャーク』を見舞ってみたのだが、ボイル音を追いかけるように撃ちこんだX-80SW LBO Shallowは虚しくソロダンスして帰ってくる始末・・・。

そうこうしている間に『時合』が過ぎ始めたのか、何と無しにポイントには落ち着いた空気が漂い始める・・・。

 

タダ巻きダメ。

パニック・アクションもダメ・・・

ベイトは終始動き回っており、ボイル地点は固定せず・・・

結果ボイル跡を追うようにルアーを撃ち込んでいては遅過ぎる・・・。

 

何とか

「釣り人側から仕掛けるアピールを!」

と考え・・・思い当たったのは、巡り巡って再登板のPROP DARTER i-WAKE!!

 

中澤 新一郎

 

一見イージーに見えて、微妙にシビアな状況・・・

沖合にPROP DATER i-WAKEを浮かせておいて、付近をベイトが通った瞬間、スイッシュを見舞ってボイルを演出することで、付近のシーバスの「誘爆」を期待するという作戦にでてみたのだが・・・

なかなか都合良くベイトの群れが、浮かせたi-WAKEの近くを通らない!!(笑)。

 

そのうち仕掛けているはずの己が焦れてしまい・・

結局PROP DARTER i-WAKEを乱射して散らしつつ、「誤爆」期待で、スイッシュの連射などしていたら、その都度、驚いたベイトが水面に飛び散り逃げ惑った事で、意図せずも副産物的にリアルタイムなベイトボールの位置がぼんやりと把握できてきた!?(笑)

 

そうして気づいた偶然のタイミング・・・

左右に散らしたPROP DARTER i-WAKEのキャストで、沖のベイトボールが、ほぼ横に2つ並んでいる事が確認できた貴重なタイミング!

 

確率論か?

いや、ただの算数の図形問題なのか?

淡い期待を抱きつつ、沖の2つのベイトボールの中点(中間地点)にPROP DARTER i-WAKEを撃ち込み、浮かべ、ひととき水面が落ち着くのを待った後、即座に激しく短いスイッシュを一発見舞ったところ・・・

「ジャババッ!!」

と盛大な音と水飛沫で水面が切り裂かれた瞬間、ルアーの両サイドの水面が激しく揺すれ、連鎖反応的にベイトの群れが一斉に放射状に散り始め・・・中間に浮かんでいるPROP DARTER i-WAKEの周囲が、左右から走ってきたベイトで過密になった時だった・・・。

 

中澤 新一郎

 

密集したベイトの中心で、少しでも存在感がでるように、でもi-WAKE自体は、そんなに移動しないように・・・「ジャッ♪」と軽いスイッシュで、今一度周囲のベイトを驚かせ、i-WAKEを中心にベイトが再び散った瞬間!?一呼吸おいて「ドフゥ!!」と野太い破裂音が響くと共に、黒い魚体が半身を晒しつつ、i-WAKEを水中に引きずりこむのが見えた!!

 

すると即座にラインテンションが張り、曲がり始めたASTELIONに対し、更に鞭を入れるように煽り、加重が安定するまでフッキング動作を連打すれば、間もなくリールドラグが鳴き始め、魚は沖へと疾走・・・気持ちよくベンドし続けているASTELION AST-101Mは、ほぼ勝負がついた事を教えてくれるのでした。

 

中澤 新一郎

 

残念ながら既に時合が終わりかけており、この後、再び都合の良いベイト配置になる事はなく、魚の追加はできませんでしたが、色々と試行錯誤の末、辿り着いた釣果でしたので満足度は高かったです!

 

「明暗」や「地形」それに「流れ」等の関係でボイル位置が、ほぼほぼ決まる(=固定化する)ようなケースであれば狙い易いのですが、ボイル位置・捕食位置が安定しない中で、結果的にi-WAKEがベイトの位置を正確に把握する為の「魚探替わり」になったのは、「急がば回れ」的な面白い発見でした。

 

ポッパーやスイッシャーを用いての、ボイルを演出することによる「誤爆」や「誘爆」狙いはド定番なメソッドでありますが・・・

今回PROP DARTER i-WAKEを使って改めて感じたのは、魚がセレクティブな状況下において、アピールの強弱の調整は非常に重要であり有効であるということ!

SWING-HOTではベイトは怖がらなかったし、GIANT DOG-X SWでベイトを驚かすにはスピードが必要となり、結果移動距が大きく速くなることで、恐らくシーバスの射程から外れてしまうのでしょう。

ベイトの群れを驚かすのに十分な強度のあるアピール力を有しつつ、ベイトを散らした後は、移動距離少なく、できるだけその場に留まり、シーバスから見つけ易く、襲い易い存在を維持できるモノ・・・

PROP DARTER i-WAKE・・・ピッタリでしたね♪

 

【使用タックル】

中澤 新一郎

ロッド ASTELION AST-101 M

リール 4000番

ライン PE 1.2号 + ナイロン25lb