FRESH VOICE

第33回 Basser ALLSTAR CLASSIC

台風被害により昨年10月から延期されていたBasser ALLSTAR CLASSICはコロナウイルス感染拡大により無観客試合という異質な空気の中で開催された。

 

「湖上で起こるすべての出来事を伝える」というこのトーナメントの趣旨は、リアルなバスフィッシングの垣間を見せられるチャンス。やりがいのあるバスプロの仕事だ。

一昨年2018年大会は私が制している。連覇を目指し気合は入っていた。

 

季節は三月。三寒四温と呼ばれる気温の変化に翻弄され、多くの選手がタフなコンディションと判断していた。私も連日バスはキャッチしていたものの、つかみどころのない個体数の少なさに、これは厳しい試合になると覚悟は決めていた。利根川水系の三月は例年だと北風と南風の強い日が交互に訪れ、リザーバーなどの同時期に比べると春と呼ぶには程遠い。しかし今年は暖冬であったことで若干早い季節の進行に期待感はあった。

 

冬から春に変わる季節、この水系ではワカサギをメインベイトとしたONETENに代表されるジャークベイトが好調になる。さらに季節が進行するとシラウオがメインベイトになり、SHADING-XX-80Jr.が好釣果を上げる。水温の上下や天候次第ではクランクベイトが中心の釣りにもなる。季節を先取りしたバスは葦に付き始め、これらはスピナーベイトやテキサスリグで狙えるようになる。プラクティスではSuper-Zでもいいバスをキャッチでき、いよいよ季節は進行していると思ったこともあったのだが、試合直前に寒の戻りがあり、一時的に止まってしまった。

 

 

試合当日は晴れ。

朝は風もなく、この時間、私はワーミングで狙った。初日は北浦最上流部を少し丁寧に攻めたのち、気になるスポットを高速ランガンしていく。広いエリアでバスが少ないため、ランガンの制度とスピードアップに集中力を費やした。その結果、保全中にキロフィッシュでリミットメイクに成功した。後半は強い風が吹いたのでまずはSV-3スピナーベイト(3/8oz.)をキャストしビッグサイズを狙った。ここからはランガンに加えて数の勝負に徹した。

 

小森嗣彦

 

スピナーベイトはギア比8.0:1のハイギアリールで着水から2mのみを狙うやり方だ。

プロトタイプだがSV-3は立ち上がりが良く、この瞬間のバイトを逃さない。

 

その後、日差しが少し気になったのでスピナーベイトからX-80Jr.にチェンジして石積みを狙った。このX-80Jr.は北浦では春から初夏のメインベイトであるシラウオの泳ぎを演出できる。それはギア比を落としたリールでスローに巻いてやることで、ヨタヨタと弱々しくアクションせることだ。1.2mくらい潜るので、その水深の岩などにコンタクトさせるとバイトを誘発できる。

 

この狙い方で1500gをキャッチし、入れ替えに成功。初日を2位で終えた。

 

小森嗣彦

 

二日目は風のない時間のワーミングタイムにバイトを得ることができなかった。

 

初日のほかの選手のウエイトは低く、そう考えるとバスはまだそれほど上がってきてはいないのだ。そして2日目は早くから風が吹きだした。作戦を変更し早めから石積みをスピナーベイトとX-80Jr.をローテーションしていった。

 

その中で何とかキロフィッシュをX-80Jr.でキャッチできた。

しかしその後は気温もぐんぐん上がり、しかも日差しが強すぎた。水温は見る見るうちに上昇し、X-80Jr.への反応はアタックだけになってきてしまった。水温のピークを迎えた13:30頃、ふとワーミングに替えたときにワンバイトがあった。しかしフッキング直後にフックアウト。

 

これが運命の分かれ道だった。結果は3位。

 

小森嗣彦

 

小森嗣彦

 

X-80Jr.初日、二日目ともクオリティーフィッシュを連れてきてくれた。

これはうれしかった。結果は連覇を逃したが試合内容はラストのワンバイトを除いてはプロセスも100点と自己採点している。

 

小森嗣彦