流れを捉え、斬る ! ~ CUTTER 115 ~ | Megabass-メガバス

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流れを捉え、斬る ! ~ CUTTER 115 ~


ココン ・・・
始まりは、このアタリからだった ・・・

深夜からキャストし続けるも、一切反応なく、
いよいよ宛てなく、苦し紛れに沖の流れを探ろうと、カッター115 を結んで、最初の一投だった。

フッキングに対し力ない抵抗だった為、即座に何かしらの外道であろうとは思ったが、
CUTTER 115 が連れてきたのは大型のコノシロ ・・・
予想外の激熱ベイトだった ・・・

友人と二人
「 悪くはないね ♪ 」 と、あくまで半信半疑な感じで、冷静を装ってキャストを続けるも、
内心 「 もしかしたら ・・・ 」 とすがるように期待しかしていなかった ・・・ (笑)

そして数投目
コノシロを連れて来た時と同様に、沖の流れを CUTTER 115 で見つけ、
見つけたところで、流れに カッター を乗せてスローリトリーブ ♪
流れにひっつられ、カッター115 が綺麗にスライドしながら水面を斬っていくイメージ
リールハンドルに伝わる流れの抵抗の強弱に神経を集中する。

すると、いよいよ CUTTER 115 が流れを抜けたらしく、リトリーブ抵抗が軽くなる。
私は引き続き水面を斬り裂く為、カッター を水面に復帰させようと、ちょっぴり早巻き、
ルアーを浮上させた瞬間だった ・・・

「 ジ・ジ・・ジジジジーーーーーーー ! ? 」

前触れなく、突如泣き始めるドラグ ! !
アタリらしい感触は一切無かった ・・・
感覚的には水面近くに群れる魚の背中を引っ掛けてしまったような感触 ・・・

まあ魚には違いないだろうと、いそいそとファイトを開始するも、
流れに乗って沖へ走りガンガンにラインを引きづり出される ! !
一時走りが止まるのを待ち、ドラグを締め反撃に転じてみたが、
その途端に再び怒りだし、乱暴にドラグを鳴らしながら、さらに沖へと疾走する魚 ! ?
そしてそのまま 「 ジージー 」 とドラグを鳴らしつつ、加速しながら走り続け ・・・

スッ ・・・

突如テンションが無くなり、逃走 ・・・

いきなりの出来事に呆然だったが、
「 まあアタリも無かったし ・・・ エイなんじゃね ? 」 とあくまで平静を装いつつ ・・・
思い切り開げられた カッター 115 のテールフックの一本をペンチで修正しながら、ドキドキする。(笑)

そして続けざまの数投 ・・・
同様に沖の流れに Cutter 115 を放り込み、着水後、すぐにリーリングし水面に復帰させ、
リーリングに伝わる抵抗から、カッター が流れを横切り、抜けた時でした ・・・

「 ジジジジーーーーーーーーー ! ? 」

先刻と同様、前触れなしのドラグスタート !?
急いで少しドラグを締めこみ、追いアワセをくれて、ファイトスタート !
今度はゴンゴンと激しく首を振る感触が伝わる !

これはシーバスだろうと、ミディアムヘビーのパンゲア にモノを言わせて強引に引っつれば、
暗闇の中、沖の水面が割れ、白く水飛沫が上がる !

しばし重々しいファイトをしのぎ、
いよいよゆっくりとサーフに魚を打ち上げてみれば ・・・

釣れたのは太い魚体のシーバス ♪

バイトの正体が判明したので、いよいよ釣り人は色めき立ち ♪ (笑)
友人らと一斉に沖にルアーを投じるも、
この後、私の CUTTER 115 に同様のアタリ方で2バイトするものの、
残念ながら、走られた挙句、ことごとくフックアウト ・・・

そして日の出とともに、パッタリと反応は無くなってしまったのでした・・・。

この日、唯一反応を得られたルアー

カッター 115 ・・・

その魅力を考えてみるに ・・・

まず第一に挙げられるのは飛距離 !

空気抵抗を減らしたスリムボディとテイルヘビーな固定重心ウェイトの効果によって、
常に安定してぶっ飛び、20gアンダーとは思えない飛距離を叩き出す !
これにより広範囲のサーチか可能となるわけだが、
とりわけ カッター 115 が独特なのは、魚を探すというよりは、「 流れ 」 を見つけるという点で優位となること !
流れが強烈であればメタルジグでも容易に察知可能であるが、
流れが緩めば緩むほど、弱い流れであるほど 「 ストーン 」 と沈下してしまう重量物より、
自重の軽いもののほうが当然分かりやすく、流されてくれる ・・・
そう CUTTER 115 の18.5gというウェイトが活きてくる !
そして、それは時として、暗闇の沖に人知れず存在する、わずかな流れの発見につながる ♪

そして第二にアピール力 !

着水後リトリーブ時に、その独特なヘッド形状とロールするボディが発生させる、独自のおとなしめなV字航跡は、スリムで小型なボデイに対して派手すぎず、地味すぎずの微波動で、何とも艶かしいアピールを発生♪
ナーバスな状況では、違和感を与えづらい小型でスリムなシルエットにして、
魚の目をひくのに必要十分なアピール力を有することで、シーバスの警戒を解き、口を使わせられる。

というのも今回の釣行の際、私は当初メインルアーに マリンギャング140KANATA SW という
ボリュームのある大型ルアーを据え、キャストを繰り返していた。
無論、秋という時期に、違和感無くタイムリーな選択だと考え、自信を持って投げ倒していたのであるが ・・・
残念ながらアタリは一切なかった。
どちらもぶっ飛び系のルアーで飛距離に関しては、 カッター115 に引けをとることは無く、
考えられるのは、ルアーのボリュームないしシルエットの大きさ、そこからアクションも伴って
生じるアピールの強さの違い ・・・
恐らくは マリンギャングKANATA SW は、この日、過剰過ぎたということではないかと ・・・

次に実際に カッター の使用法と、その際の注意すべき点

基本的な使用法は、遠投性能を生かし、広範囲をサーチし、まずは 「 流れ 」 を発見すること !
流れを見つけたら後は簡単 ♪
流れを横切るように カッター を泳がせるだけ !
キャスト位置を変えたり、己の立ち位置を移動させつつ、流れを追うように
点々と斬りつつ探っていくのがいいと思う。

その際注意点としては、リトリーブで浮く CUTTER 115 であるが、
流れの中では当然勝手に浮き上がるので、リトリーブは適に緩めて、
違和感のないルアースピードを保つこと !
できれば一度日中に泳がせて、リトリーブ時の様子と感触を確かめておくとよい。

また基本的に穏やかな水面が主戦場となるルアーだが、
激しく波や流れにもまれた際は、たまにフロントフックがラインを拾ったり、
各フックの先端がボディ背面を跨いで固定されてしまう症状がでることがあるので、
時折、横波等を受けた後のキャストの際はルアーを確認するとよし !

尚、今回の出来事で気なるのは、フックアウトの件 ・・・
本来スリムな115サイズのボディーに4番サイズのフックを3個も搭載した カッター115 は、
そんなにフッキングが悪いわけではない。
これまでの自分の釣果の中でも、特に違和感があるわけでもなく、
過去にはシーバスが追尾する カッター の横に回りこんで
ハーモニカにバイトする場面を目撃したこともある。

したがってフックセットの良し悪しは、魚の 「 食い方 」 しだい ・・・
基本的には、その日の魚の活性しだいという事にならざるをえないだろう。( 苦笑 )

ただその上で、今回のバイトとフックアウト時の状況を振り返ると・・・
恐らく魚は流れの中にいて、目の前を横切っていく カッター を追尾し、
流れから抜けるタイミングで、追尾がてらのテール付近を繊細にキスバイト。
その後、違和感を感じた魚が走り出し、結果突如ドラグが鳴り出すという展開 ・・・

魚が反転でもした際に、運よく CUTTER 115 のフロントやセンターフックが魚に
絡み付けば、掲載画像のごとく、しっかりとフックセットし、やりとり可能だが、
運悪くテールフック一発掛かりの状態で流れに入られスピードランされると
高確率で身切れするか、強烈なパワーでフック伸ばされるかで
結果フックアウトするという流れなのだろう ・・・

そして今振り返って考えると、今回唯一取り込めた魚は、
カッター が流れから抜けた際、私がリーリングして カッター を水面に復帰させる前に
バイトした魚 ・・・

今思うと、バイトタイミングはほぼ決まっていたのだから、流れを抜けたところで
敢えてリーリングせず、ちょっぴり カッター をフォールさせ水面下になじませたほうが
良かったのではないかと思われ ・・・

まあ次の機会には、今回の経験を活かして必ずや、
ドラグを鳴らしつつフック伸ばして逃走した奴を仕留めてやろうと思っているのですが ・・・

ただ ・・・
次の機会って、いつなんですかね ? (笑)

今回の使用タックル

ロッド : パンゲア SP-100 MH
リール : シマノ 4000
ライン : DragonCALL 8braid PE 1.2号
ルアー : カッター115 ( RED BEER Ⅱ )