アクションの『キレ』に感じる可能性 ~ GREAT HUNTING 50 FlatSide~ | Megabass-メガバス

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アクションの『キレ』に感じる可能性 ~ GREAT HUNTING 50 FlatSide~

 

 

本日は小雨交じりの曇天なり。下界よりひと足早く秋めいている山中は肌寒いくらいだが・・・いよいよ禁漁が近づき、残り少なくなった渓流漁期をギリギリまで楽しもうと、この日も見知らぬ川を登っている。

渓相はまずまず♪適度な大きさと深さの淵が点々と現れ良好。上流部で降っている雨の影響か、基本ちょっぴりササ濁っており、時折濁りが増したり、やや薄まったりしていた。

 

 

とりあえず様子見に、淵の「深さ」と「流れの強弱」を鑑みつつGREAT HUNTING HUMPBACK4651を使い分けつつ攻めるも、魚影はあるものの、何故かあまり反応が芳しくない・・・。

私、初見場でのセオリーであるタクミイワナでのスタートだったのだが、金色が災っているのか、ルアーを確認して逃げる素振りが見られた・・・。

派手な金色は嫌われている感があったので、そこからはナチュラルな印象のタクミヤマメに替えて釣り登ったところ、なんぼか反応は良くなったのだが、それでもチェイスに、いまひとつスピード感が見られない・・・。

 

 

遡行している水辺の地面には、なぞる様に足跡が確認できたので、かなり大勢の釣り人に叩かれている釣り場と思われるも・・・その割には魚影は濃く、天才的にスレきっているというほどの印象は無い。

金色が見切られているのは確実なようだが、何か反応の良いものはないかと、ナチュラルなシルバーのフラッシングのワカサギカラーを試してみたところ、早々に流れの中に閃光が走り、何故かアマゴが釣れた!?

 

 

「けっこうな山奥だけどアマゴを放流しているんだねぇ・・・」などと呟きながら、目に付く手ごろな淵々にワカサギカラーのGH50FlatSideを撃ち込み、トゥイッチを仕掛けて躍らせると・・・ササ濁りの流れの中に「ギラッ!!」と再び閃光が走る!?

 

 

そうして釣れてきたのは、またもアマゴ・・・。

「此処はもしや、山奥だけれどもアマゴがメインで、それ故、イワナほど金色が好まれないのだろうか?」などと怪しむも確信は持てず・・・、まあ何はともあれゴールドが「無し」である事は確定したので、そこからは「キャスト精度」と「手返しの良さ」を考えGH46HUMPBACKのナチュラルな銀系(LZハイランド・ワカサギⅡ)に替え、淵々を撃っていってみたのだが・・・何故か途端に魚からの反応が鈍くなってしまう・・・(汗)

 

 

どうしたって覚える違和感に、即座にルアーをGREAT HUNTING 50 FlatSideのタクミワカサギに戻し、お誂え向きに現れた、良さげな淵に撃ち込んでみたところ・・・

 

 

踊らせたGH50FlatSideに、またしてもアッサリとアマゴがヒット!?

あからさまな反応の違いから感じるに・・・これはカラー云々の問題では無く、アクションの問題だと思い至る。

後方重心でヘビーな設定のHUMPBACKシリーズに対し、センターバランスで、同サイズ比較なら確実にウェイト的にも軽いGH50FlatSide・・・

どうやらHUMPBACKシリーズよりも軽量で俊敏なFlatSideが有するアクションの『キレの良さ』が、此の川の魚達を魅了しているらしい!?

 

 

一つの仮説を手にしつつ、遡行の先に現れた大型の淵。十分な深さと、やや過剰な流れの淵。奥の流れと手前の流れの作る白泡の間、ポッカリと空いた美味しそうな空間にGH50FlatSideを撃ち込み、流れに飲まれる前、可能な限り深度をとったところでトゥイッチを連射!すると水中でひらめき、フラッシングを撒き散らしながら派手に踊るGH50FlatSideに、間もなく暗い水底から、黒い魚影が絡みつくように襲いかかるのが見えた!?

 

 

期待通りの反応・・・良淵に見合った良型のイワナ♪

一旦ミスバイトしてルアーを見失うも、白泡の中で揉まれるGH50FlatSideを再確認するや、身をよじらせて猛スピードでダッシュし、勢いそのままにバイトした、その狂いっぷりに「正解」を確信する!

 

 

ようやく自信をつけた所だったが、不運にもここで雨足が強まり始め、水量と濁りが増し始める・・・。勝手分からぬ初見の山奥の川で、深追いもできないので、この先に見えた良さげな淵で釣り終わろうと決めた矢先・・・、木々にすっぽりと覆われ、暗がりとなっていた、一見しょぼい、この小型の淵を前にする。

素通るのも勿体無いので、挨拶程度のキャストにて、白泡向こうの岩陰にGH50FlatSideを見舞ったところ・・・着水からサミングした瞬間、すでにラインが暴れている!?

即座にリールのベイルを返しつつ、フッキングを打ち込めば、なかなかの重みと共に、デロデロとした巻き付くような暴れ方・・・

 

 

GH50FlatSideを着水バイトしてきたのは、此の日一番のサイズ・・・尺を欠ける岩魚さん♪

投了を決意した瞬間に、まるで「このまま釣り続けろ!」「更に釣り登れ!」とでも誘うように、何ともいやらしいバイトをしてきた岩魚・・・(笑)

一瞬、時計を確認しつつ、空を覆う灰色の雨雲と、いよいよ音を立てて降り始めた雨を睨みながら、「どうする?」と自問自答するも・・・誘惑を払うように、頬をしたたる汗と雨粒をタオルで拭いつつ「今日、重要なのは『アクションのキレ』って話の筈で・・・着水バイトは演出過剰だろ?(笑)」と・・・改めて勇気ある撤退を決意!

強まる雨粒にビシビシと背を打たれながら、笑顔で山道を下ったのでした。

 

 

この日の釣行で感じたのは、ミノーのウェイト及び構造(形状・ウェイト位置)等の違いによるアクションのキレ(=運動性能の優劣)に対する魚達の、かなりシビアな反応の違いで・・・

同ウェイトであるGH50FlatSideGH46HUMPBACKを、同一の淵で比較使用した際、一投目に投じたGH46HUMPBACKには一瞬気をひかれるも即座に冷静に返る魚が、次に投じられたGH50FlatSideの「軽やか」に踊るスイムに対しては、2投目でも躊躇せずチェイスし続けるという、歴然とした反応の差を目の当たりにしました。

ヘビーシンキングが提唱され4~5g程度のシンキングミノーがスタンダードに多用されるようになった結果、似通った「スピード感」で動くミノーを魚側が学習し始めている感触・・・

その一方で、ダートアクションであれ、ヒラ打ちアクションであれ、見慣れたスピード感を裏切る、優れた運動性能の「キレのあるアクション」には、魚達にとって特別な魅力が生じつつある可能性を感じた一日でありました。

ルアーはやはり、各々の個性を活かしつつ適崎適所で使い分けることが重要!故に・・・FlatSideHUMPBACKも、どちらも持たないわけにはいかないのです!(笑)

 

 

【使用タックル】

 

ロッド : GH57-3LS Whip Twich 573

リール : 2000番

ライン : PE 0.6号+ナイロン4lb

ルアー : GREAT HUNTING 50 FlatSide(タクミワカサギ)