30年目のわがまま。 | Megabass-メガバス

30年目のわがまま。

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「光陰矢の如し・・・」とは、自戒を込めた意味もあろう。今年の8月15日からいよいよメガバスは、創立から30年目の時を刻みはじめた。ここからの1年は、これまで積み上げた30年の集大成を示す年でもあり、新たな未来へ踏み出す年になるでしょう。

30年前は、私一人が作業をするのにも手狭だった6畳程の小さな工房だった。現在は、浜松本社の西ヶ崎ファクトリーをはじめ、クラシックチャンプのエドウィンやクリス達を支えるSTWブランドの開発と運営を行っているアメリカ西海岸のMOA(Megabass of America Inc.)の他、国内外の各拠点でグループ展開するチーム経営体制へと発展した。優秀な社員達のお蔭だ。

 

およそ20年以上に及ぶアメリカでの挑戦、イタリア・ミラノサローネへデザインの挑戦、日本を含む世界34ケ国へのフィッシングテクノロジーの供給など、歩んだ道のすべてに刻み込まれた想いがある。

そこで、30年前のARMSやV-FLAT、Z-CRANKがそうだったように、久しぶりに自分の想いを表現したくて個人的に作りたい道具を作ってみた。

それが、ITO-SPECIALEです。製作本数は99本。各1本はオーダーした私が購入した。

海外のメガバスディーラーからも多くの要望があり、日本への割り当ては30%程度になる見込み。

 

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ブランクは、YOLOYマテリアルを使ったARMSとX-7を融合して低レジン化へ挑戦。

X-7の強靭さとARMSのキャスタビリティに優れたしなやかさを両立した上で、私が個人的に使用頻度の高いルアーに対応するために、私好みのアクションで仕上げてみた。

各部パーツは、ARMSパーツをベースに可能な限りパーツ内部をブランキング(肉抜き)して、手にしながら美味いお酒が呑めるような、これまでの道程への想いをメッセージに託した作りに仕上げている。

 

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ガイドはトルザイトリングを搭載したチタンフレームのマイクロガイド。リールシートスペーサーには、天然貝を一枚一枚埋め込んだ螺鈿細工を施した。なので、製作本数には限界がある。搭載予定のリールは、2017年にデビューするNEWモノブロック・「スペチアーレ・ギャンブラー」、「スペチアーレ・グリジオストーン」の2機種を想定。

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カーボングリップには、これまでのアメリカでの戦いの記憶を刻んだ、「ノースアメリカンストライプ」、イタリアで開催された世界デザイン博覧会ミラノサローネにおいて、世界初のバスタックル展示物としてトリエンナーレ博物館にアームズ・コンプリートとX-PODが選出展示された快挙の記憶をオマージュした「トリコローレ」、そして日本における歩みをいぶし銀のガンメタリック2ラインで表現した「JPツインストライプ」の3デザインをあしらった。

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それぞれ、ブランクには3機種異なる透かし絵を入れている。「獅子」、「ドラグーン」、西海岸のドラッグレーサーアートの「ピンスト・チャクラ」の3種。それぞれに個人的な意味と思い入れがある。このあたりは、ファクトリーコンシェルジュの山下の腕の見せどころ。彼はプライベートでもバイクのカスタムをやっている。

 

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ITO SPECIALE「アイティオースペチアーレ」の3機種で釣りをしていると、これまでの30年は、光陰矢の如く・・・ではなかったことを実感する。そこに見えるのは、多くのアングラーと共に歩み醸成してゆくバスフィッシングの確かな未来である。

 

 

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