こんにちは!メガバス・スタッフの中澤です。
ここ数年、温暖化の影響か、すっかり秋が短くなってしまい、下界ではなかなか季節の進行を感じづらくなっておりますが、標高高い山中は、つい先日まで車の窓ガラスに賑やかに体当たりしていたアブの姿もすっかり見られなくなり、川へと歩く森の中には既に寂しげな空気も漂い始めていて・・・着実な秋の進行が感じられます。
私も残り僅かな漁期を名残惜しむように山中へと分け入っておりますが、この時期の渓流は、魚達が恋の季節の到来を意識すると共に、産卵・越冬に備え始めるタイミング。
禁漁までの僅かな間、渓魚達が紡いでいる自然のサイクルを実釣で感じられる貴重な時間です。
そして秋を意識し、産卵を意識し始めた魚相手の釣りといえば、魚達の食性以外に産卵行動に基づいた本能を刺激するのも有効な手段となりえ、
鱒同士のテリトリー意識を刺激するような「婚姻色を模したカラー」が効果的という話になるわけでございまして・・・勿論、メガバスGREAT HUNTINGシリーズにも抜かりなくカラーラインアップされているわけでございます!
「AUTUMN HALATION(オータム・ハレーション)」と名付けられた此のカラーは、
朱ピンクが滲み、黒くサビたような如何にもヤマメ・アマゴの婚姻色をデフォルメしたカラーでありまして、手の込んだ美しさに定評のあるメガバスのアートワークには珍しく、何処か地味でスパルタンな雰囲気漂う異質さがあります。
私も、これまで此の時期は「赤系統」のカラーを意識的に使用しており、メガバス・トラウト・ラインアップでいえば、もっぱら「M RED STREAM」を多用しておりまして、
「これで十分かな」くらいに考えていたのですが・・・
今回初めて、この時期に「オータム・ハレーション」を投入してみたところ・・・これが実に素晴らしかった!
未だ秋の始まりの時期ですので、私の感覚的には本能と食性の比率が「6:4」とか「7:3」くらいの感覚で魚がバイト判断しているような感触なのですが・・・
この朱色のルアーへの魚の反応には、如何にも「躊躇の無さ」が感じられ、
食性に基づくバイトならば本来、射程範囲外と思われるような離れた位置を泳ぐルアーに対しても執拗にバイトを仕掛ける様子は、食性だけによらない「何か」を感じさせます。
また、本能的な「排除衝動」を刺激されての捕食(あるいは威嚇)行動なので、魚のサイズは基本問わず、むしろ「成熟している大型のサイズの魚の方が、よりテリトリーの確保に執着する故に好反応してしまう!」まで、あるのではないかと感じます。
比較がてら、私これまで愛用してきた「M RED STREAM」も投げてみたのですが・・・明確にフラッシングを伴う「M RED STREAM」は、フラッシングによって魚の本能(排除衝動)以外の警戒心の部分まで刺激してしまっているような印象が感じられまして・・・。
テリトリーに侵入してきた「朱色の異物」に対し、魚が本能的に排除衝動に突き動かされつつあるところに、フラッシングが加味されることで、学習により刷り込まれている「光る異物 ≒ ルアーの可能性 」という警戒心まで魚に想起させてしまっているような・・・?
結果「チェイスを躊躇する」あるいは「チェイススピードが鈍る」印象が確かに感じられ、驚きでした。
対して、光の反射の少ない「塗り」の「AUTUMN HALATION(オータム・ハレーション)」は、澄んだ渓流の流れの中で素直に「異物感だけ」を印象づけ、鱒達の本能に訴えかける朱色と相まってストレートに排除衝動を刺激するので効果的なのだと思われます。
この日、状況に合わせて GH46 HAMPBACK とGH51 HUMPBACK を使い分けつつ 、両者の「オータム・ハレーション」カラーを投げ続けた3時間ほどの実釣でしたが・・・
その顕著な効きっぷりに、一気にルアーケースに欠かすことのできない重要カラーになってしまいました!(笑)
9月後半、漁期的に秋を捉えるギリギリの短かな合間にこそ、その本領を発揮する特殊なカラーリング!
残り少なくなる漁期こそが、此の色の最高の使用タイミング!
間もなく迎える禁漁日まで、日を追うごとに秋めき始めている山中の渓で、今しか見られない「ハレーション」を体験してみては如何でしょうか!
(* 尚、シーズンを通して「オータム・ハレーション」を使ってみましたが・・・反射の少ない黒ずんだボディーは、時に「虫っぽく」もあり、普段使いでも十分釣れるカラーでございますので、その点もご心配なく!笑 )
【使用タックル】
ロッド : GH57-3LS WhipTwich573
リール : 2000番
ライン : PE 0.6号 + ナイロン5lb
ルアー:GH46 HUMPBACK 、GH51 HUMPBACK (Color : AUTUMN HALATION )