こんにちは!メガバススタッフの中澤です!
梅雨の合間の好天を楽しみに山へ。
安定した気温・水温の上昇と共に水生昆虫達の羽化や活動も活発となっており、それに伴って渓の鱒達の活性も確実に上昇!
いよいよ良い時期の到来なのです ♪
この日は連日の梅雨空のおかげで、いい感じに若干水量多めの河川状況。
早速、いかにも良さげな淵を目にしたので、水勢と水深を鑑みてGH50 FlatSideを先発投入し、落ち込みの泡の外周を舐めるようにGH50 FlatSideを躍らせてみたところ・・・
即座に泡の下を黒い魚影が駆け、GH50 FlatSide に絡みつくようにバイト♪
小ぶりではありますが、高活性で元気の良いイワナが釣れました!
幸先の良い反応に、まずは一安心♪
水温も適度に上昇している上に、川を流下する餌も豊富なのでしょう!
広い「開き」にも岩魚達は、しっかりと控え始めていて、上流に撃ち込んだ GH50 FlatSideを軽快にトゥイッチして踊り下らせてみれば・・・
何処に潜んでいたのか?川底と同系色に馴染んでいた魚が動き出し、いつの間にかミノーが追尾されているという幸せ♪(笑)
澄んだ水の中、野生をむき出しにし、獰猛にミノーを襲う様を目撃できる渓流ミノーイングは常にスリリングでエキサイティング!
ウキが消し込む興奮とも、リールを巻く手に突然衝撃が走る快感ともまた違う・・・
己の手で動かしているルアーを、目の前で正に魚が夢中で追って来るという、とてもシンプルで非日常な体験は、老若男女問わず確実に楽しいものでしょう!
ただ昨今のアングラー過多・トラウト過少な釣り場状況においては、手頃で身近な釣り場ではチェイス云々以前に一匹の魚と出会うこともなかなかに容易ではないという現実も感じられ・・・
警戒心強く、釣り人の攻撃をかわし続け、ちゃっかりと隠れ潜み続けているような手強い渓魚達と渡り合うには、ちょっと意表を突いたような「度を越えた」攻撃が必要になってきていようかと!(笑)
そこで最近、私のお気に入りなのが GH44 BAT A FRY なのでありまして!
この44mmの小ぶりなボディサイズに対して6.1gという「度を越えた」ウェイト仕様のシンキングミノーが、「流れ」をモノともせずに一瞬で沈み込むことで、一般的なヘビーシンキングミノーでは「届いてそうで実は届いていなかった」領域のトラウト達の視界に強引に入り込みバイトを誘うという・・・単純ではありますが、実に効果的に釣果があがっております!(笑)
前回のレポートでも申し上げましたが、渓流域でGH44 BAT A FRY が絶妙に活きるポイントは流れの強い狭小の淵!
そう所謂「一見しょぼい淵(笑)」でございまして・・・
流下する水量や、それによって発生する水泡等が多く、淵全体が「流れ」や「水泡」に覆われてしまうくらい小さな淵が好ましく・・・
加えて、落ち込み付近の水深だけは出来るだけ深く・・・魚が潜むに十分なほど確保できた淵が期待度大!
フローティングは言うまでもなく、一般的なヘビーシンキングミノーでも着水と同時に泡にまみれて瞬時に下流に流さてしまう為、恐らく魚に「ほぼ認識してもらえていない」という現実・・・。
そして釣り人側の思考として「反応が無かった=魚は居ない」と当然考えることでポイントとして見過ごす危険性・・・。
現実には泡下直下の深みでエサの流下を、ひたすら待ち続けているような「超食い気のある魚」が大いに潜んでいる可能性・・・。
そこに生まれる「一瞬でいいからルアーが確実に魚の目に止まること、魚に認識されること」の重要性・・・。
さて・・・GH44バタフライ にお誂え向きな淵を前にして、試しがてらに敢えて違うミノーを投げてみる。
見た目の水勢で GH51 HUMPBACK では瞬時に流されて勝負にならないのは目に見えていたので、ちょっぴり重めの GH51 HUMPBACK を投入!ウェイト5.1gで所謂ファスト・シンキング渓流ミノーに分類されるであろう GH51ハンプバックは、ウェイト位置も後方重心でアップキャストからの「流れ」への沈み込みも十分早いほうのミノーであるが・・・淵の最奥、岩盤と白泡の際にキャストし、出来るだけフォールさせ、泡下に巣くう魚に認識させるよう努め、続いてアピールがてらのトゥイッチでしゃくり上げるも、表層に浮いた途端 GH51ハンプバックは流され、右の岩盤際に追いやられる・・・
それでも、も一度フォールさせ再び淵尻の壁際に沈み込ませてアピールを試みたところ・・・
GH51ハンプバック に気づいたであろう魚影が一瞬泡下から見え隠れするも、既に引きシロ無く、動きの止まった GH51 HUMPBACKに違和感を覚えた魚影は、即座に踵を返し、白泡の下へ走り戻ると・・・(泣)
一度反応させてしまった為、かなり期待値は低くなるも、ポイントそのままに改めて GH44バタフライを投入してみる。
同様の位置にキャストしフォール開始!
GH44バタフライと GH51 HUMPBAK の重量差は数字で言えば1g。たった1gの差でしかないのだが、その差の体感は実に大きい!
もういきなり「沈み込み」が違う。(笑)
最初のフォールの段階で「流れ」に押される時間が短いので、次のしゃくり上げのアピールでルアーを浮上させても、まだ淵尻や壁際までに余裕がある!
即ち「魚へのアピールの場」ないし「バイトの為の空間」が狭小の淵の中でも確保できる。
そして一旦浮き上がった バタフライ が再びフォールする際も、当然「流れに押される」ことを、ほぼ意識することなく瞬時に深層に再到達する為、恐らくGH44バタフライの存在に気づいた魚側からしても、他のヘビーシンキングミノーに比べて移動距離(=流下距離)が少ない分、ルアーが魚側の想定しているバイト射程範囲内に留まっている率が高いと思われ・・・。
結果、2しゃくり目、GH44バタフライのヒラ打ちながらの浮上アクションに、水底から魚影が絡みつくように浮き上がり、そのままバイトという展開でした!
野生に生きる渓魚達は生存の為、非常にシビアな判断で「憑き場」を選び、潜んでいると感じます。
そもそも強い流れと、視認性の悪い水泡に阻まれて、本来捕食できるはずの本物のエサまでも見過ごしてしまう可能性が高い場所を、何より生存の為の「安全性」を重視して住処として選択しているのですから・・・
だが、その魚の意図も GH44バタフライなら打ち砕ける!魚側が安全だと思っている流れの下や泡の下の領域にウルトラヘビーにモノを言わせて難なく到達し存在をアピール!
魚が気づいて興味を抱いた瞬間には、ヒラ打ちながら急上昇して宙に舞い・・・ロックオンした魚が、そのバイト射程距離に躊躇している所へ、再びヒラヒラと蝶のように揺らめきながらGH44バタフライ が舞い戻るのですから・・・そりゃ反応せざるをえないでしょう!(笑)
多少の捕食の機会損出を厭うことなく「流れ」と「水泡」を安全フィルターのような形で利用することで確実に一段安全な生活を確保しようという、恐るべき野生の生存戦略・・・
こういう魚達と勝負するには・・・何事にも動じない!簡単には流されない!そんな姿勢が釣り人にも必要なのです!(笑)
【使用タックル】
ロッド : GH57-3LS WhipTwich573
リール : 2000番
ライン : PE 0.6号 + ナイロン5lb
ルアー:GH44 BAT A FLY(GG HIGHLAND WAKASAGIⅡ)、GREAT HUNTING 50 Flat Side(FS)(M BLUE STREAM)