こんにちは、フィールドスタッフの小林です。
前編でお届けした、限られた短時間で仕留めた二尾の37.5cm。
あの時に感じた「今日、何かがおかしい」という強烈な違和感とアングラーとしての予感は、ここで終わるはずもなかった。
刻々と変化する水量と流速。
川の状況を読み解きながら足早に向かったのは、それぞれ異なる表情を持つピンスポット。
巡った4箇所のポイントで、そのすべてで1匹ずつサツキマスを引きずり出すという、まさに本流の奇跡。
今回は、その怒涛の展開となった後半戦の記憶を辿ります。
■ 湧き立つ気配。バルサミノーで射抜く39cm
15時の2本目を終え、夕マズメに向けてフィールド全体にどこかピンと張り詰めた独特の空気感が漂いはじめる。
水面のわずかな揺らぎ、流れの押し。
長年立ち続けてきたからこそ分かる、川の気配が最高潮へと向かっていく感覚。
足早に辿り着いた3箇所目のポイント。
眼前に広がるのは、押しが強く太い流れが形成する大きなヨレ。
ここで手にしたのは、バルサミノー。
バルサ特有の立ち上がりの速さと絶妙な水噛みを活かし、太い流れのヨレへと的確にルアーを滑り込ませていく。
水面下でミノーがターゲットのレンジを通過した、まさにその瞬間だった。
手元を襲ったのは、引きずり込まれるような強烈なバイト。一発だった。
激しいローリングで抵抗し、本流の太い流れに乗って下ろうとする魚体。「GH68-3MLS」のしなやかなブランクスがそのパワーを吸収し、無駄に暴れさせずスムーズに主導権を握り続ける。
慎重に間合いを詰め、ネットイン。

【サツキマス 39cm】
出来過ぎとも言えるほどの、見事なプロポーションを誇る一尾。
だが、この日の長良川本流が魅せるポテンシャルは、まだこんなものではなかった。
■ 狂喜のラスト。完璧な魚体、41.5cmの巨鱒
そして、最後に足を踏み入れた4箇所目のポイント。
朝からすでに3本のサツキマスを獲っている。
普通であれば満足して竿を置くような状況だが、川から漂う異様な緊張感は、むしろここからがクライマックスであることを告げていた。
ラストのアプローチに選んだのは、信頼のメガバスルアー GREAT HUNTING GH95 (シャイニーケイムラアユ)。
増水によって形成されたピンスポットへ、寸分の狂いもなくキャストを叩き込む。
水噛みの良いGH95がしっかり流れを捉え、魅惑的なアクションでアピールしたその刹那。
ドスン、という重厚な衝撃とともにラインが激しく走り出した。
フッキングを入れた瞬間に伝わってきたのは、本日手にしたどの魚とも明らかに異なる、次元の違う重量感と圧倒的なパワー。
増水の強い押しも手伝い、ドラグが鳴り響く。
バットから限界近くまで絞り込まれるロッドワークでいなし、お互い一歩も引くことのない攻防を展開。激闘の末、ランディングネットへと導いた。
【サツキマス 41.5cm】
猛々しく、圧倒的なプロポーションを誇る巨鱒。
筋肉質に盛り上がった背張り、威厳に満ちた顔つき、そして傷ひとつない完璧な魚体。まさに本流の王者の風格だった。
■ 4箇所で4本。長良川本流の真価
今回の「増水の恩恵シリーズ①〜④」としてお伝えしてきた釣果は、すべて【同じ1日の中での出来事】でした。
朝に1本、午後から3本。
それぞれ異なる流れのピンスポットから、的確に引きずり出した1日4本のサツキマス。
長くこの本流トラウトゲームを続けているが、ここまでの出来事に恵まれる日は、僕の釣獲史においても前代未聞の奇跡だった。
ポイントを巡り、川の変化を読み解き、タックルとルアーを信じてアプローチを重ねた先で起きたドラマ。
これこそが、長良川本流が秘める底知れないポテンシャルなのだと思う。
最高のタックルとルアー、そして奇跡を与えてくれた長良川に、心からの感謝します。
Reel: 22 STELLA 2500SHG
Line: PE 0.8号 + Leader 2号 (ナイロン)
Lure 1: GREAT HUNTING GH95 (シャイニーケイムラアユ)
Lure 2: バルサミノー

