“自然との同調”を思い出させてくれた”OROCHI X10″ | Megabass-メガバス

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“自然との同調”を思い出させてくれた”OROCHI X10″

OROCHIシリーズが6年ぶりにモデルチェンジし誕生した“OROCHI X10”。

そのOROCHI X10に採用された、オーガニックファイバーコンポジットブランクスは思ってもみなかった感覚を私に呼び起こした。

 

河辺 裕和

 

自然界にはリズムが存在する。

その自然のリズムとアングラーとの同調がバスフィッシングの楽しみの本質であると、私は昔から思っている。

オカルトチックではあるが、以前はこのリズムの同調の先に第六感的なものが私には確かに有った。

きっと皆さんもキャストした瞬間に『アッこれ釣れるな』と感じたことが有るに違いない。その感覚が更に研ぎ澄まされると?

昔、釣行の前日に河口湖のとあるスポットにバスが群れている映像が、白日夢の様に脳裏に流れ出すことが有った。

翌日、気になりそこへ行くと、その映像のまんまの景色の中でバスが群れていたのだ。

 

アメリカのトーナメントでも、目的地へボートを走らせていると遥か遠くの景色が妙に気になり、すぐにバウを向けた。

それまでノーマークだった、練習でも行ったことのないその初場所で連発した。(後にリッククランが優勝したエリアだと聞かされた)

 

今までトーナメントで優勝した時は、釣りに自信が有る訳ではなく『あっ、今回優勝するな』と必ず降りて来ていた。

残念ながらこの感覚は、歳を重ねるごとに私から遠ざかって行ってしまった。

しかし、今年3月の津風呂湖でのトーナメントでその感覚に近いものを感じた。

1週間事前プラクティス中、バイトは1度のみ。直前のプラクティスではノーバイト。

しかし、心だけは妙に落ち着いていた。“その日その時に合わせる”を胸に、競技開始。

 

バスの姿が確認できたエリアを中心に、バンクを丁寧に探っていくもバスからの答えは返ってこない。

ライブスコープを使用しての釣りはプラクティスでは試していたが、ノーバイトだった為全く自信が無い。

私に出来ることは、五感を研ぎ澄まし、トーナメンターとしての経験を頼りに魚を探し、バイトさせることだ。

だが、時間は過ぎていく。無常だ。

 

ふいに、遠くのボイル音が微かに耳に届いた。

咄嗟にその方向へジグヘッドリグをキャストし、優しくスイミングでアプローチ。

次の瞬間、F0.1/2st-62XTSの超繊細なティップがスーッと入って行くのを目で捉えた。

そのままゆっくりと巻き合わせをするとバスの重さがベリー部へ伝わり、更にトルクフルなバット部でジグヘッドのフックをバスの口へ刺さっていく。

その感触さえもしっかりと感じとることが出来た。

 

ここまで出来れば絶対にバラさないと確信できる。

キャッチしたのは1500gアップのボテボテのバスだった。

この日はもう一匹同じクラスをキャッチして8位に。

シーズン初日をとても気分よく迎えられた。

 

河辺 裕和

 

昨年は2度にわたる腰の手術でシーズンを棒に振ったが、今年は愉しめそうだ。

オーガニック繊維を主軸素材としたOROCHI X10の実践デビューは、成績と共に私が忘れてしまっていた“自然との同調”を思い出させてくれたのだ。

オーガニック素材が一役買っているのかも知れない。

 

OROCHI X10には何かがある何かが宿る。

 

そう感じざるを得ない。

信じるか信じないかは貴方次第です。

 

トーナメントからロッドの話になるが、私がロッドに求めるものは

・楽にキャスト

・正確な操作

・しっかりしたフッキング。

この3つを常に主軸として考えていく。

今回、OROCHI X10では3機種の開発に関わらせていただいた。

上記の釣りで活躍したスピニングロッド

F0.1/2st-62XT KIRISAME CONPETITION(霧雨コンペティション)

 

河辺 裕和

 

超繊細なソリッドティップで違和感なく喰わせ、しっかりしたフッキングに持ち込めるバットパワー。更に、相手に主導権を与えないトルクフルなベリー。

私が欲しかったロッドを具現化出来た、会心作のロッドだ。

 

ベイトロッドは2機種。

F1.1/2-65XT CLIFFHANGER(クリフハンガー)F5.1/2-69XT BEARINGDOWN(ベアリングダウン)だ。

 

F1.1/2-65XT CLIFFHANGER

 

河辺 裕和

 

シャッドやスモールクランク、ノーシンカーワーム、軽いスモラバ、ジグヘッド等、本来スピニングで扱うような軽いルアーを8ポンド前後のラインでも楽に使用出来る事をコンセプトに開発したベイトフィネスロッド。

ブレがなく、キレイなベンドカーブを描くブランクスが、キャストパワーを芯で抜いていく。

 

F5.1/2-69XT BEARINGDOWN

 

河辺 裕和

 

コアな河辺ファンなら69という数字を見ただけでピンときただろう。

そう、69の進化系の出来上がりw

フットボールに特化しているようにコンセプトアルバムには書かれているが、実は何でもキャスト出来るスーパーバーサタイルロッド。

フットボールやテキサスリグ等の打ち込み系はもちろん、軽いところはトレーラーなしの3/32oz.のスモラバやシャッテイング-XR 55。重いところではスピナベやクランク等の巻物、50g位のビッグベイトも。

何でもキャスト出来る魔法のロッドになった。

沢山わがまま言って、沢山サンプルを作っていただいて、納得出来る自信作です。

 

このロッドで“自然と同調”して愉しんでいただけたら幸いです。

河辺裕和

 

河辺 裕和