FRESH VOICE

神通川サクラマス釣戦記 ~第十一章つづき~ 「 サクラサカス 」

照りつける太陽 …
熱い河原 …

橋脚下の日陰で、陽射しを避けつつ、私はひたすら待つ …

特定の時刻を待ったわけではない。

まったくデータも根拠も無く、私のただの勘だが、十分に釣り場を休ませたかっただけ …

ただ、こればかりは、私が休ませたくとも、
釣りたい釣人が現われれば、まあ無駄とまでは言わないが、
効果半減 … あまり意味の無い行為となる可能性もあった。

ただ少し期待できたのは …

① この日が平日であった事。

② 雨後絡みのタイミングの為、早朝のプライムタイムが平日にして満員になるほど期待された状況
  であったにも関わらず、( 私の視界内では ) 結局誰一人竿が曲がらず、皆が期待を裏切られた事。

③ この日気温は上昇し( 富山最高気温29度 )、午後の釣り場に立つという 「 やる気 」 を削ぐには
  十分熱かった事。 (笑)

だった。

午後1時過ぎ、釣り場で出会った富士市から戦いにきていたアングラーさんとしばし談笑 ♪
神通川の情報交換やサクラマスについてのあれこれ、沼津~三保のブリ・ワラサ祭りの話、
地元富士川のシーバスの話等、いろいろ話して、楽しいひと時を過ごす。

何だろう遠い地で地元や釣り場が近しい人と出会うと、不思議と心強いのは … (笑)
元気をもらう!

そして機が熟した ( … と、勝手に私が思った ) 午後2時過ぎ
互いの健闘を祈り富士市のアングラーさんと別れ、私は狙いのポジションへ向かう。

といっても、やったことは単純に釣り下ったという内容。
私的には狙っていたポイントは3箇所なのだが、1ポイントに対しアップクロス~ダウンクロスまで
丁寧に試し通す事になるので、結果、絨毯爆撃とあまり変わらない形となった。(笑)

そしてミノーを乱射しつつ、迎えた狙いのポイント3番目。
最高気温を迎える激熱の時間
幸運にも河原には私の下流に釣人が一人いるのみで、ここまで誰も私の狙いのポジションについては
ルアーを撃ちこんではいない。
( まあ、逆に言うとここまでのポイント2箇所は静かにしておいても、アタリはでなかったということだが … 笑 )

私は見立てた位置に立ち、期待を込めて
アップクロス~ダウンクロスまで細かく刻みながら丁寧にミノーを刺していく … も無反応 …

「 フゥ … 」

ゆっくり息を吐きつつ、首をかしげ、
今一度同じ作業を、ルアーカラーをチェンジして繰り返す … も、やはり無反応 …

「 駄目なのか … 居ないのか … ? 」

落胆と迷いが生じるも、
もう一度だけ … 

今度はルアーを少し急速潜行タイプに変えて、少しでも遠くから潜らせ、
ちょっぴりでいいので深くミノーを送り込む !

対岸にちょいアップクロスでいれたミノー。
エキストラハイギアのリールで素早く糸フケを回収し、さらにそこからグリグリ巻いて急速潜行 !
川の流れも手伝いガッツリ潜っていくミノー。
リールハンドルに伝わる水圧感が、これまでより一段深い未知の領域にミノーが到達した事を教えてくれる。

厚みのある強烈な水押しを感じつつ、どスローなリトリーブでじっくりと流れの深部を泳ぐミノー !

いよいよU字ターンの頂点を過ぎようとした時 …

ゴゥン ! !

重々しいアタリ ! !

一瞬で視界は鮮明になり、
アイドリングしていた体に力が漲る !

反射的に繰り出すフッキング ! !

深みの魚をかけ、一気に加重され、ブチ曲がるロッド ! !

首を振りつつ、水面へ上昇してくる魚 !

次の瞬間、目の前ちょい下流の水面が割れ、
激しく上がる水飛沫 ! !

直後、今度は再び水底へ向かって疾走し、
呼応して激しく泣き出すドラグ ♪

午後3時30分

私の周りには誰もいない。

離れた下流にいる釣人は私のファイトに気がついてはいない。

ただただ真昼の熱い河原の真ん中で、私のフルベンドしたロッドから伸びたラインが神通川に突き刺さり、
固着したように動かない構図

ジリジリと肌を焼く陽射しを感じつつ、
ロッドグリップに伝わる確かな魚の生命感に、心が躍動する !

「 絶対バラすなよぉ ~ 」

自分に冷静になるよう言い聞かせる。

ドラゴンコール が伝える魚の挙動に集中しつつ、
自分の足元の地形を確認しつつ、
危険性のない位置へ、じっくりじっくり騙し騙し魚を誘導

水面で暴れられたくないので、あまり竿は立てず、
でも、足元前に鎮座するブレイクには、僅かでも関わりたくないので、寝かせすぎもせず …
じっくりと騙し騙し …

そして、いよいよ、ゆっくりと見えてくる魚体

油断はできない …
まだ確実に体力があるはず …

私はドラグをちょっぴり緩め、マスの反撃に備える。
そして、もう一段魚を寄せたところ …

「 ジィーーーーーーー ! ! ! 」

案の定、魚は力を振り絞り反転 !
再び流れへ戻ろうと、下流へ疾走 !

予想通りの反撃に驚きはしなかったが、それでもミゾオチあたりに嫌な圧迫感を感じつつも …

私はいよいよ 勝負 を選択 !

立ち位置から素早く川の流れの中に身を落とし、
しっかりと腰まで入水。
改めてゆっくりと魚を寄せつつ、背中のランディングネットを開放 !
十分にネットを水中に潜らせ、体勢を整えた上で、
躊躇なく一気に魚を寄せて …

いざ ! 一発ランディング ! !

… が、

決まった ! !

サクラ、咲カセタリ !

通算4尾目のサクラ
サイズは 59cm !

ヨカッタ …

狙った位置に あって魚がいてくれた ♪

諦めずに、投げ続けてよかった …

地形を把握し、ファイトも冷静にこなせた !

ランディングもスムーズで、危なげの無いものだった !

ようやくサクラ咲かすことができました!

時刻 午後3時30分
場所 神通大橋右岸下流
水位 1.28 m ( 神通大橋 )

撮影協力 : 牛島 隆二 氏

* ブログ内容は5月31日以前のものであり、現在、神通川でのサクラマス漁期は既に終了しております
  ので、お間違えのないよう願います。

使用タックル

ロッド : トラウトロッド
リール : シマノ SW4000 XG
ライン : DragonCALL 8braid PE 1号 + ナイロン 25lb
ルアー : フローティングミノー