NEWエヴォルジオンは驚異的に軽いですね。具体的にはどのように進化したのでしょうか。
まず、チタンは様々な金属素材の中で圧倒的に軽い比重を持ちますが、カーボン繊維の比重と比べてしまうと重いという事実です。第一世代エヴォルジオン初期型は、チタンのファイバー径を太くし、チタンのバネ弾性フィールをアングラーが味わってもらうためには、とくに従来のフルタイタニウムシリーズの場合はティップヘヴィ傾向を覚悟しなければならなかった。そのバランスを改善するためにはバットセクションにはケブラー繊維を含めてレイヤードを増し、バット剛性を増しながらバットセクションの重量を増してバランス取りをする必要がありました。バランサーを含めてリアハンドルの重量もやや増して作る必要があったのです。ふんだんに素材を使うことができた素材乱開発の時代の設計だから、トータルバランスはこうやって調整できたし、とにかくチタンのバネフィーリングを思い切り味わえることを何よりも優先した、ある意味贅沢なつくりでしたね。だから先代エヴォルジオンを持っている方は、高価な素材が惜しげもなく使われているロッドとして大切に使っていただきたいですね。
NEWエヴォルジオンでは、チタンが必要なセクションはどこで、どのパートでチタンの能力を発揮させるべきかを厳密に検証して作っています。さらにチタンファイバーの単繊維径をより繊毛化して細くし、カーボンファイバー密度との配合バランスを徹底検証して作られています。さらに、NEWエヴォルジオンTiシリーズは、ティップヘビー化を避けるため、ティップ方向に行くにつれて比重の軽いカーボングラファイト繊維量が増していき、ティップ先端は100%グラファイトになる。ただしここで使用するグラファイトはパガーニ同様のピッチの細やかな、しなやかさが発揮できるマルチプレックス製法を導入しています。なお、チタンの特製を享受したいベリーからバット方向にかけて極細のタイタニウムファイバーがブランク内で密度が増していき、バットセクションについてはもはやケブラーのコンポジット・レイヤードを必要としないレベルの濃密なチタンコンポジットカーボンセクションへと変貌しています。これによって、ティップのウエイトは前作よりも劇的に軽量化され、ルアーコントロールやキャスト時にしなやかなダンピングを必要とするベリー部についてはチタン含有量が増加し、Gtiシリーズで見られた平織りのブレイデッドグラファイトが存在しない。バット部にも、前作では見られた黄色い繊維、ケブラー素材も存在しない。チタンファイバーとカーボングラファイトだけのシンプルなマルチプレックス(多弾性多積層)製法を用いたデュアルコンポジットシャフトとして開発したことで、チタンの上を覆っていた様々な鎧(レイヤード)をダイエットできた。シンプルイズベスト。でも、シンプルイズディフィカルト(笑)でもあって、実は、NEWエヴォルジオンは、各アイテム平均で前作よりもチタンファイバー使用量についてさらに増えているのです(笑)。しかし、こうした設計の効率化と7年間の経験から導き出した、チタン導入の効果的な作り方によってコストの上昇率を大幅に抑えることができました。NEWエヴォは、いままでのチタンのバネ弾力がもたらすしなやかなフィーリングに加えて、バット部のチタンコンポジットによる剛性が格段にあがったことで、いままでと同強度でブランクスの肉厚も若干減少できたから、チューブラーブランクスとしての感度も体感的に上がっています。加えてトータルバランスがいい。ティップが軽くなってより運動性能があがり、ルアーのコントローラビリティはオリデスなどのグラファイトロッドに迫るシャープなフィーリングを得ることになりました。新しいディアブロやイオタは、第一世代のエヴォルジオンオーナーさんが使ってもらえば、正常に進化したとすぐに判ってもらえるはずです。

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